2009年4月アーカイブ

#332

販売されている食品がリニューアルするとき、たいていは甘さや塩分、カロリー等が控えめになる。

極論を言ってしまうと、つまり、水になりつつある。

このまま さらに甘さや塩分、カロリーが控えめになり続けた場合、2100年くらいには ほぼ水と化したサムシングが店頭に並ぶだろう。
ほぼ水のおしるこ。ほぼ水の塩辛。ほぼ水のドレッシング。

恐らく食品は、誕生以来 味の濃い方へ濃い方へと針を振らしてきたと思う。過去の人間は、それが味の進化だと思ってきただろう。
しかし 少なくとも現代の日本では、その針は 振り戻しつつある。不思議なことである。

ただ 辛いものだけは、今なお辛い方へ辛い方へと傾倒している気がする。
僕も辛いものはスキであるが、最近 たいへん辛い麻婆豆腐を食べたところ 爆心地(*1) 方面において警鐘が鳴った。辛さよ、もう いいだろう。

そうなると、2100年の日本で店頭に並ぶのは 強烈に辛いほぼ水のサムシングのみになってしまう。
強烈に辛いほぼ水のおしるこ。強烈に辛いほぼ水の塩辛。強烈に辛いほぼ水のドレッシング。

年齢を重ねるごとに「あの頃(1990年代前半)に想像した未来(2000年代後半)の世界はこんなものではなかった」と思うのだが、もし2100年の日本がそのような惨状になっていたら「逆に未来っぽい!」と思い、過去の僕に報告に行きたい。「未来っぽくなってるけど、2100年まだ生きてないからヨカッタね」と。


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(*1) 爆心地…包み隠さず言えば、肛門のこと。


#331

職場の新人と談笑しているとき、なぜか『笑っていいとも!』の話になった。
その流れで「『いいとも!』でタモさんが歌わなくなったのは衝撃的だったよね」等と話したところ、新人のひとりは「えっ、昔 タモリって歌ってたんですか?」という反応。

ついに ロスト・ジェネレーションが 社会人になる時代の、到来である。

そもそも「タモリ」ではなく、「タモリさん」または「タモさん」である。「タモリさま」でもよい。
まったくもって ビジネスマナーがなってない。

それはさておき ロスト・ジェネレーションについてであるが、タモさんがオープニング・アクトで歌っていたことを知っている新人と知らない新人とにわかれていた。つまり、今後 本格的なロスト・ジェネレーションが社会の一員になりゆく、というワケだ。
仮に「ご機嫌ナナメはまっすぐに」というスローガンを聞いても、彼らは「イエイ!」とは 言えないのであろう。僕ならば言える。

タモリ業界に激震が走った 2000年4月3日を、知らない彼ら。
それはいったい、幸せなことなのか。不幸なことなのか。皆目 見当がつかない。

だがそれは、見透かされているのだ。
そう、グラサンの奥から。


#330

営団地下鉄が東京メトロに変わった。もう 4, 5年 経つだろうか。

特徴的なウグイス色のユニフォームは 無難なネイビーブルーのそれになり、営団明朝・営団ゴシック(フォント)はユニバーサル・デザイン普及の名の下に 見易さ重視のそれになった。
そして、あの“S”マークも、消えた。

全体として好感のもてる親しみやすいデザインにはなったと思うが、首都の地下鉄という ある種の畏怖がなくなってしまったのは、残念なところである。

しかし、営団時代から変わらずに、未だに現役のものもある。発車サイン音だ。
いや この発車サイン音も、丸の内線・副都心線においてはメロディが用いられ、もしかしたら将来的には全廃されるかも解らない。絶滅危惧種である。

この発車サイン音は、シンセサイザーなどにデフォルトで搭載されているような、カンタンな矩形波の音である。音には強弱がなく、鳴っているか鳴っていないかの、どちらかしかない。言わば「お粗末な」音である。

もちろん 僕は、このチープな音がスキだ。

「お粗末な」音ではあるのだが、この発車サイン音は 首都の地下鉄というか、帝都の地下鉄らしい音であると思う。

この辺の「なぜか」を説明するのは非常に難しいが、なんとなくその音から、「過去の人間が想像した、未来の東京」という雰囲気が感じられる。
古くさいのに、それはいつまでも未来なのである。これは、東京タワーに対して感じるものにも似ている。

シンプルな音なのに、「お粗末な」音なのに、それこそが東京であり未来である。でも決して、美しく清潔な未来の東京、ではない。
この発車サイン音。減衰しないその音色のように、消えていかないでほしいものだ。


僕も当選してしまったようだ。(#328 参照)

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なんと、都営大江戸線都庁前の駅で、『とえいうまい棒(サラミ味)』を腐るほど配っていたのだ。
それもこれも 東京オリンピック招致に名乗りを上げたからである。がんばれ、ニッポン!(亀)

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都営地下鉄駅構内に掲出されていたポスター。際立つセンス。

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問題のカンタンさは いつものことなので ここでは触れないが、プレゼントの内容が「純金製しおり」であり、日暮里・舎人ライナーと ほぼ無関係。
東京都交通局に 何が起きたのか。

いや、それよりも もっと 注目すべきはここであろう。

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駄菓子業界の雄・『うまい棒』と 東京都交通局のロゴの、見事なコラボレーション。まさか こんな日がやってこようとは。
「惜しくも外れた方の中から...」などと書いてあるが、もう このポスターの存在自体が 当選である。

#327

さて、今日も今日とて温水洗浄便座について ひと言。

なぜ、温度調節を させてくれない。

職場のトイレットでは、水圧調整は使用者の自由になっていたのだが、温度設定は管理者のみが可能であった。「冷たっ!」と思って操作パネルのフタを開けると、そこには「メンテナンス専用」の文字。
水爆(*1) が直撃した僕の爆心地(*2) は 新たな局面に突入してしまった。つまり、冷戦状態である。

いま一度 確認しておこう。「温水」洗浄便座。

そもそも 温水洗浄便座は、痔に悩む地主のみなさまを救済すべく開発された。
開発者の父(地主)が洗面器にお湯を入れ、ゆっくりと和風トイレットに入るさまを見て 開発者は「お父さん…(嗚咽)」だかなんだかとなり、数々の爆笑実験を経て ウォシュレットは誕生したのだ。プロジェクトX でやってたのを観た(うろ覚え)。

翻って、まさかの水爆(*1) によって冷戦状態にある僕の爆心地(*2) 。
開発者の熱意さえも伝わらず、冷えきっている。

やはり 温水洗浄便座の開発者の想いを尊重すると、かのような事故を防ぐためにも 温度設定もまた、使用者の自由とするべきであろう。
先述のお父さん(地主)が、僕のようにまさかの水爆(*1) に翻弄されているとしたら…(嗚咽)。

もし、爆心地(*2) 業界の方が当文章をご覧であれば、ぜひ自社に持ち帰り ご検討いただきたい。
100年に一度といわれる この不景気の突破口は、ここにもある!(ビシッと尻を指差して)。


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(*1) 水爆…冷水のこと。
(*2) 爆心地…包み隠さず言えば、肛門のこと。


#326

昼休み。
桜は咲き 天気も良いので、公園でお弁当を食べる。

僕と同じように、公園で昼食を摂る面々がまわりにはたくさん。春の日差しと爽やかな風に誘われたのだろう。満開の桜と桜吹雪である、条件は満たされた。
中にはそれらの要素を最大限に味わおうと、レジャーシートを持ち出しているグループもいる。いや、レジャーシートのグループの方が多いくらいだ。

あれ、レジャーシートを敷いている途中の人って、みんな 笑ってないか。

「レジャー」とは、仕事などから解放された自由な時間。余暇。
そのような名前を冠したシートを敷きながら これから始まる楽しい自由な時間を考えれば、笑みがこぼれるのは当然の現象。

いや 待てよ、あっちのグループは「笑みがこぼれる」というか、もうほとんど「大爆笑」じゃないか。レジャーシートを敷いているだけなのに、それは やりすぎだ。

誰もが笑ってしまう、レジャーシートの魔力。次の R-1 ぐらんぷり の優勝候補に挙げてもよいだろう。


#325

東京都新宿区を東西に走る 東京都道 302号線支線は、その道路に含まれる いくつかの交差点を境に通称が変わる。
のっけからマニアックすぎて申し訳ない。

この道路の 興味深い点は、北新宿百人町交差点を境に 東側の通称が「職安通り」であり、西側の通称が「税務署通り」であるところだ。

北新宿百人町交差点の東側では 求職中だったキミも、横断歩道を渡るだけで 確定申告の心配をするほどに。
いったい 北新宿百人町交差点には 何があるのか。

ちなみに この「職安通り」を東に進み、新宿七丁目交差点を越えると その通称は「抜弁天通り」に変わる。「税務署」「職安」ときて、いきなり「抜弁天」。
さらに東に進むと 通称は「団子坂」に。もう なにがなんだか。

成長するごとに通称の変わるサカナを「出世魚」というが、東京都道 302号線支線、これこそまさに「出世街道」。

言葉の意味も履き違えているし、団子から税務署になったところで(その逆でも)出世とは言えない。新橋の飲み屋にいるオッサンのクチからポロッとこぼれる小咄のようなオチ。
このサイト、大丈夫だろうか。


#324

理由は解らないが アタマの中で特定の音楽が流れている、ということはないだろうか。

以前にも記した気がするが、僕の場合、おなかが痛くてトイレットを求めている時は 女子十二楽坊の『奇跡』が流れ、おなかが痛くてトイレットで苦しんでいる時は 海援隊の『贈る言葉』が流れる。
女子十二楽坊の『奇跡』はスピーディーなリズムと鬼気迫る感のメロディが腹痛の中でトイレットを求めている自分のエモーションにマッチし、海援隊の『贈る言葉』は「悲しみこらえて微笑むよりも 涙枯れるまで泣く方がいい」のメッセージがトイレットにおいて腹痛と戦う自分のスピリットにマッチしている。

つまり 上記 2曲については 楽曲と状況に関連性があるので、冒頭に記した「理由は解らない」には当てはまらないことになる。

最近 気づいたのは「フロ上がりにカラダを拭いていると、なぜか SMAP の『Hey Hey おおきに毎度あり』がアタマの中で流れる」という現象だ。

こればかりは、本当に「理由は解らない」。
楽曲と状況に関連性が見い出せないし、SMAP のこの楽曲には思い入れもない。むしろそんなにスキな楽曲でもない。

途中にあるラップみたいな部分がアタマの中で流れている時に 股間とかを拭いていると、何となく自己嫌悪。SMAP のみなさまにも申し訳ない。



#323

笑いをとりにいく場合の常套手段として、英単語への言い換えがあると思う。
例えば、「あー、おなか痛くてサムシングが漏れそう」「あー、リトルサムシングが漏れちゃったよ」などだ。

先日 仕事のメールとして読んだのは、「打ち合わせの場を設けて、そこでお互いの will をぶつけましょう」という文章。

これはなんだ。笑いをとりにいっているのか。

メールに書かれていたハズの 打ち合わせの日時や場所や目的はまったく覚えておらず、ただ 残ったものは「お互いの will をぶつける」という言い回しに対する 脱力感。
笑いをとりにいきたかったのか、カッコよくしたかったのか。どちらにしても不完全燃焼。

こうなると 何を打ち合わせたかったのか それ自体を考える打ち合わせが必要だし、そもそも冒頭の「サムシングが漏れそう」が まったく英単語への言い換えになっていない、という will も、みなさまから ぶつけられたい。うん、もっと ぶつけてほしい。も…もっと! 左の頬もお願いします!(ハードM)


東京異常階段 について

■ 作者:
 文豪きどり
 松岡
 1982/05/29 -
 好きな食べ物は屋台の焼きそば
■ 概要:
 □ 異常階段:
 東京近郊に存在する たぐいまれな階段を紹介
 □ column - TokyoShortSight:
 東京に住むいち人間として近視眼的にモノを見て、そのことについて書いてます
■ メール:
 matsuoka@ijo-kaidan.net

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