#202 風と足立区の奏でたハーモニー

風が強い日だった。

過去に体験したことがないほどの強い風。風の出す轟音と 風にあおられたモノが何かにぶつかる音とが交錯する。
もちろんカラダの自由も利かない。家を出て、踏切を渡ってすぐのスーパーに買い物に行くのも、誇張表現なしで命懸けだった。

轟音も去ることながら、聞いたことのない高い音も鳴っていた。ピッコロのような音である。高い、ピーという音。
僕は「何だろうね、この音」と一緒にいた彼女に言い、家路を急ぐ。飛来物にぶつかって ケガでもしたら大変である。

自宅マンションに入り、風もなくなり ひと息つく。強固な建物と それを生み出した文明の利器に、改めて感謝。
風の轟音も聞こえなくなったが、例の高い音に近い 別の何かの音が、遠くから聞こえてきた。
あまりそういうことに不安がらない彼女も「何だろうね、この音」と気にしている。音が大きくなってきた。

「...ウ~...」

足立区(スラム街)ではおなじみのパトカーだった。
この音は、足立区に限っては なんでもない。

 

東京異常階段 について

■ 作者:
 文豪きどり
 松岡
 1982/05/29 -
 好きな食べ物は屋台の焼きそば
■ 概要:
 □ 異常階段:
 東京近郊に存在する たぐいまれな階段を紹介
 □ column - TokyoShortSight:
 東京に住むいち人間として近視眼的にモノを見て、そのことについて書いてます
■ メール:
 matsuoka@ijo-kaidan.net

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