2005年10月アーカイブ

#142 Know-mu

先日、ものすごい霧で東武伊勢崎線が遅れていた。

東武伊勢崎線とは、僕がアウシュビッツ(会社)に行くために使う、いわゆる人畜輸送列車のことである。
アウシュビッツに向かう魔列車が、その日はものすごい霧で遅れていたのである。

まぁ正直、「納期」と呼ばれる毒ガスで苦しめられるアウシュビッツになんて行きたくはなかったので、そのまま永久に運行を停止してしまえばよいとも思っていたのだが、霧によって遅れるとは、ここにきて足立区クォリティ丸出しである。
台風や大雪でもワリと元気に人畜を輸送する東武伊勢崎線が、霧というなんとも曖昧な現象で運行に支障をきたしていた。その事実には、失笑を通り越して閉口である。

だが、20m 先がもう見えなくなるほどの濃霧である。濃霧というか、ものすごい霧と、あえて言おう。ものすごい霧であった。遅れが出るのもいたしかたない。
濃霧が街を包むさまは、まるで映画『首都消失』である。このまま足立区がこの世から消失してしまえばいいのにね。

そして駅に遅れて到着した魔列車には、おっさんが満載である。ザッツ☆不運。
軽い舌打ちをしながら、僕は人畜輸送列車にねじ込まれ、アウシュビッツへと向かったのであった。ザッツ☆不幸。

 

#141 見えない

時間軸をズラしてでも毎日更新にトライ。

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帰宅の波が、通路を駆ける。地下鉄ホームから地下鉄ホームへ。

その波に飲まれることなく むしろ波を率いるかのように、弱視ないしは盲目の男性が杖をつきながら駆け抜ける。
視力に不自由さを抱えているとはまったく思えないその動きには、失礼かも解らないが、僕は大きな感動を覚えた。

一方で、波消しブロックともいえる、ケータイを操作しながら歩く若い女性。
通路を駆ける人波に疎まれていたであろうことは、書くまでもないだろうか。

彼女の行動には、何かしらの緊急性/必要性があったのかも解らない。
しかし、それならばせめて...。
そう、彼女のその行動は、彼女が持ち合わせている論理をすべて"言い訳"に変えてしまうだろうものであった。

視力の不自由さが、必ずしも「見えない」とイコールになるとは限らない、ということ。
そのことを僕らはどこかで認識して、考えなければならないと思う。

 

#140 Zen-Kai

どうも、デイリートーキョーショートサイトです。

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日曜日はとても天気が良く、僕は自転車に乗って散歩がてらいろいろ買い物をした。充実の日曜日だった。

ああ、チャックさえ全開じゃなければな!

自転車で方々(足立区内)を巡り、帰宅してイスに腰掛けてから気づく僕の珍プレー。道中でトイレには立ち寄っていないので、A to Z で 股間は解き放たれていた。
輝く太陽の下、僕は街並みを愛車で疾走していたのだが、どうやら我がスキャンティーにも等分に日光は差し込んでいたらしい。まさに珍道中である。

自転車をこぎ出してからタイヤに空気があまり入っていないことに気づき、その辺の自転車屋で空気を入れさせていただいた。
「すいません、空気入れ貸してください!(チャック全開で)」

コンタクトレンズを新しくしようとしたのだが、併設の眼科が診察を終了していて処方箋をもらえなかった。
「そうですか、今日はもうムリですか...じゃあまた来ます!(チャック全開で)」

信号待ちをする僕。日なたでは ねこもお昼寝。かわいいなぁ(チャック全開で)。

家電量販店で液晶テレビの品定め。店員との会話も弾む。
「23型ハイビジョン液晶で15万円ですか...まぁ、またしばらく検討してから来ますね!(チャック全開で)」

紳士服の店で、オサレネクタイとくつ下を購入。
「カードで、支払い方法は一括でお願いします!(チャック全開で)」

カーテン屋で、以前注文していたカーテンを受け取る。
「カーテンが納品されたと聞いて伺ったのですけど...(チャック全開で)」

チャックが全開だったというだけで、すべてのみずみずしい思い出が一瞬にしてアンタッチャブルなものに。
きっと、すべての店で「チャックさん」あるいは「オープニングみたむら」などといったコードネームがつけられたことだろう。自らの経験から、想像に難くない。

これからは出かける際に戸締りやガスの元栓ももちろんだが、オノレの元栓もキチンと確認してから街に繰り出そうと思う。うむ、うまくまとまった感に満ち満ちている。

 

#139 日差しの下の桜田通り

どうも、週刊トーキョーショートサイトです。

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その日は同期のフクシマ君(仮)とともに、会社の外で昼食を摂った。

メシも食べ終わり、よく晴れた港区の街並みを少し散策することにした。
「こっちいくと、じょ、女子校があるんだよ」。
まったく、フクシマ君の持つ男子高校生のテンションには脱帽である。とても社会人とは思えない。

だが、脱帽するのにはまだ早かった。
近くを走る 桜田通り(国道1号線・片側2車線)の交差点付近で、僕は猛烈な違和感を抱いたのだ。

ふたり乗りの自転車が、右折レーンで右折信号の点灯を待っていた。
もちろん、自転車の前にはクルマ、後ろにもクルマ、である。

ものすごくいいカオ、すなわちハウメニーいいカオで、自転車のサドルをまたがる外国人の男性。
そして荷台では、恥ずかしそうに日本人の若い女性。
暖かい秋の日差しは均等にカップルを照らし、「軽車両は原則二段階右折」という道路交通法から彼らを赦していた。

「やるなぁ、ガイジン」。フクシマ君はなんとなく感想を残し、いそいそと女子校方面へと向かっていた。
そのあと僕は、「世界のヘイポーは何で"世界のヘイポー"と呼ばれるようになったのか」について、説明することしかできなかった...。

 

#138 我がまち☆あだち

地元・足立区の一角に、「ラブホテルの隣に産婦人科」という、とんでもない場所がある。

勢い余って「とんでもない」と書いてしまったが、始まりから終わりまで、しっかりサポートしているとも言えよう。
うっかりアレしてしまったときも、万全の体勢が整っている。悩みは無用だ。

だが、もし自分がそのラブホテルの隣の産婦人科で生を授かったとしよう。その心境は複雑である。
「あなたはね、ここで産まれたのよ」。その隣に燦然と輝く、「フリータイム 5,775円(税込)」の文字。フリータイム、直訳すると「自由な時間」である。

たまたまラブホテルの隣の産婦人科で産まれただけなのかも、解らない。
しかしながら、後から後から沸き起こる疑念を禁じえないことも、また事実である。

さらにそのラブホテルと産婦人科の向かいには、大きな公園もある。コドモが大きくなってからも、遊び場には困らないこと請け合いである。
足立区の都市計画は、瞬間最大風速的なファインプレーを見せる(魅せる)こともあるのだ

 

#137 ブルジョワジー

137a.jpg

遅い夏休みをとったので、それを利用してホテルミラコスタに泊まってきた。

一泊一室41,000円ということもあり、高級感に満ち溢れた屋内。ロビーの吹き抜けも高い。
あまりの高級感に、萎縮しつつある僕がいたことも事実である。ホテルの人に怒られたらどうしよう。クツは汚くないか。

部屋に通されて、その部屋の美しさに息を飲む。
41,000円でも最も安い部屋であり、それでいてこの高級感である。どうしてしまったのか、千葉県浦安市。
これではうかつに放屁もできないとは、読者の誰もがうなずくだろう光景であった。実際、何発か しでかしたのだが。

そして、入浴タイムである。フロも広めにとってある。シャワーもデカイ。
備え付けの白いタオルでカラダを洗う。タオルが白いので、カラダを洗うとなんとなくタオルに汚れがつく気がする。
タオルに汚れがついたことについて、彼女に問い合わせてみた。

「やっぱり今日はディズニーシーでたくさん遊んだから、タオルも汚くなったね」
「そうかな?」
「や、でもなんかタオルが汚くなった気がしたよ」
「...劣等感じゃない?」

彼女の的確すぎる意見には、真顔になることもしばしばである。

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気づけばこのサイトも1周年でした。
もう少しがんばって更新したいので、誰か僕に時間とおカネをください。

 

東京異常階段 について

■ 作者:
 文豪きどり
 松岡
 1982/05/29 -
 好きな食べ物は屋台の焼きそば
■ 概要:
 □ 異常階段:
 東京近郊に存在する たぐいまれな階段を紹介
 □ column - TokyoShortSight:
 東京に住むいち人間として近視眼的にモノを見て、そのことについて書いてます
■ メール:
 matsuoka@ijo-kaidan.net

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