2005年1月アーカイブ

「♪むちゅう~で~ が~んばるキミぃ~に~ ぇエールを~」

のっけからこんなんで「どうした?」とお思いかもしれないが、コレは藤原紀香出演『レオパレス21』でおなじみのCMソングである。どうやらリンク先の公式サイトでも聞けるようだ。
この曲がどうにも気になる。いいとか悪いとか、そういう概念を超えたところで気になるのだ。耳に残る。藤原のヘンな動きとともに気になる。

僕の彼女もこの曲を「キモイよ」と、なんとか侍もはだしで逃げ出すくらいバッサリと斬っていたが、確かに、端的に言うとキモイ。気持ちが、悪い。気分が、悪い。
楽曲に漂う1980年代の雰囲気。1980年代の楽曲を否定するワケではなく、なぜ「レオパレス21」、つまり21世紀にもなって半そでシャツ(半そでなのにウデまくり)にジーンズ(ケミカルウォッシュ)っぽい楽曲なのか。企業イメージとの整合性が見えない。

結局のところ、僕の伝えたいことは最初の一行に集約されている。この曲に早くツッコミたかったのだ。「夢中でがんばるキミにエールを」て。
あと、レオパレス21はしっかりと初期費用を徴収することも、追記しておく。びっくりした。初期費用が920,730円て。

 

接着する道具に、小さいころからあこがれていた。

接着する道具とは、のり/セメダイン/ボンド/瞬間接着剤/セロハンテープ/両面テープ などである。ホッチキスがこのカテゴリに含まれるかは微妙だ。とにかくあこがれていた。
大人に近づき経済力も小学生当時に比べて持てるようになった僕は、とにかくそれらを集めた。必要不必要を考えることなく、盲目的に妄信的に集めた。それが大人へのステータスだと思っていた。

そして僕の机では今、両面テープが3種/セロハンテープが3種/よく解らないテープが1種/のり(スティックタイプ)が1種、それぞれ出番を待っている。早く接着剤の類いが充足することを、彼らも待ち望んでいるだろう。
しかし、彼らの出番は滅多にない。文房具なんてそんなものだ。この前、郵便物の封をする際に彼らは大集合したっけな。

え、オレかい? オレはコイツらに囲まれて満足さ。コイツらいい仕事しやがるんだ。
まぁ、オレもやっと、大人になったって感じカナ!(亀)

 

#071 10円玉(後編)

公衆トイレの個人ブース、便器の横に10円玉が落ちていたという前回の話を、僕はバイト先(マック臭)の後輩に話した。

「この前駅のトイレ入ったら、便器の横に10円玉が落ちてたよ。おぉ! って思った」
「え、それ拾ったんですか?(怪訝に)」
「や、さすがに拾わなかったけど」
「ですよね~」
「でも、万札だったら拾うでしょ?」
「拾います(即答)」
「便器の横に落ちてることには変わりないのにね」
「拾って、すぐジュースの自販で使います」

みたむらの持つ「ツッコミ☆センサー」が作動した。
ジュースの自動販売機じゃ一万円札は使えないだろ! コイツ アタマ悪いぞ!

「え、ジュースの自販じゃ万札は使えないだろ。何言ってんの!(笑)」
「使えますよ(素で)」
「キップの自販とかじゃなくてでしょ? ジュースでしょ?」
「はい。ジュースです」
「(第三者に)え、ジュースの自販で万札って使えるの?」
(第三者)「ありますね。千円札が9枚、ベーって出てきますよ」
「ホラ、普通にあるんですって」
「あ、そうなの...?」
「はい」
「そうなんだ...」

バイト(マック臭)の後輩に諭される22歳。調子こきすぎた。

 

#070 10円玉(前編)

大学に行く途中の電車内で、またしてもまたしても、腹痛に見舞われた。

腹痛を覚えたのは大学の最寄り駅に到着する直前であったため、最寄り駅で下車し、駅のトイレに駆け込んだ。
便器をまたぎ、自分の時間を楽しむ。大学の最寄り駅のトイレは決して環境がいいとは言えないが、掃除が行き届いていて清潔感があるので良い。

ふと見ると、便器のすぐ横に10円玉が落ちていた。

哀れなのはこの10円玉である。
きっと、この10円玉の持ち主は落としてしまったことに気づいてはいたものの、「便所の床に落ちた」という理由から、拾うのをためらい放置したのであろう。「まあ、10円だし」と。紙幣だったらすぐさま拾われているハズだ。
そして、持ち主のエゴによって拾われなかったがために、彼(10円玉)は男子の陰部や汚物など、正視に堪えないいろいろなモノをこの場所で見続けていたのであろう。せめて同じトイレでも、個人ブースではないところに落ちたかっただろうに。

そんな僕も彼(10円玉)にオノレというオノレを見せつけるだけ見せつけ、拾い上げることなくトイレを後にした。

 

#069 遠い未来/遠い宇宙

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おおいくんが「地球もうちょっとゆっくり回ればいいのに」と、僕らのバイブル『おおいくんの電話回線』内で記していたが、確かに地球の自転は年々遅くなっている。こちらに詳しい。

過去のほうが、地球の回転は速かった。恐竜がいた時代は、この影響で1年が400日くらいあったそうだ。1年間に今よりも多く地球が回転していたので、そういう計算になる。
そしてこれから先の未来、地球の回転はどんどん遅くなり、1年は200日くらいになるだろう。春も夏も秋も冬も、あっという間に過ぎてしまうのだろうか。義務教育は12年くらいになるのか。

さて、本文に添付されている画像は、予想される2億年後の大陸の位置関係だ。2億年後には、世界地図はこうなるらしい。オーストラリアが4時間くらいで行ける距離に。世界の各都市も近くなっている。
このころの地球は、恐らく人類はもう絶滅していると思うが、いったいどういった環境になっているのだろうか。そのほかの動植物は生きているのだろうか。現代のように生命にあふれた星か、それとも金星のように二酸化炭素に満ちた死の星になっているのか。

ところが、それらの答えを僕は知ることは出来ない。僕はあと100年も生きられない。そして、そんな僕らの子孫の尺度では測り切れない何万年も何億年も未来のことを考える必要もない。
そんな未来のことより、数年後には破綻するかもしれない日本の経済を心配したほうが、よっぽど意味のあることだ。もうすぐ日本の借金は1,000兆円になるらしい。
それに僕は、3月で大学を卒業できるかどうか。もっと切迫した事実を、僕は考えるべきだろう。卒業できなかったらホントなんかいろいろヤバイ。

しかしだ。それでも僕は、土星の衛星タイタンに探査機「カッシーニ」が着陸したニュースに、ワクワクしなければならないのである。

 

#068 間違い探し

小さいころ、雑誌などに載っている間違い探しで遊ぶのがスキだった。

『小学4年生』だかなんだったか忘れたが、そういう小学生向けの雑誌にも間違い探しは載っていて、僕はマヌケ面をひっさげてそれに興じていた。
その間違い探しは、左右の絵の違いを探すスタンダードなタイプではなく、ひとつの絵の中から間違いを見つけるものであった。
だからといって難しいものではなく、晴れているのにカサを差しているとか、いぬが塀の上を歩いているとか、そういった単純な間違いを見つけ出すものだった。

僕は順調に間違いを見つけていったのだが、どうしてもひとつだけ見つからないのだ。それが見つかればすべてクリアするのに。
スミからスミまで穴が開くほど凝視しても見つけられず、僕はあきらめて答えを見た。いったい何が間違いなのか。

「こたえ : ...ろう下なのに道路ひょうしきがある / 時計の数字がかがみ文字になっている / 男の子の服のそでの長さが左右でちがう / ろう下を歩いている先生の服が女性なのに左がわが前」。

ひとつだけ異様な難易度の高さ。左側が前だと間違っているのか...。
当時小学生だった僕がこの答えを完全に理解するのにあと数年の時間が必要であったことは、読者の誰もがうなずくところであろう。

 

#067 にちじょう

インターネットの皆さん、お久しぶりです。婦人運動に夢中になっている間に10日ほど経過してました。

バイト先(マック臭)で客席清掃をしていて、ふと天井を見上げたら、ピクルスが張り付いていた。えー。

倉庫から脚立を持ってきてそれに乗り、天井に張り付いたピクルスをはがす。どうやら張り付いてからだいぶ時間が経過しているようで、ピクルスもカピカピだ。
今この脚立から転落して死んだら、殉死扱いになるのか。というか、天井にピクルスを投げつける客(恐らくは足立区民)の質の低さに閉口である。アタマがおかしいとしか思えない。

そういえば昔、バイト先(マック臭)のトイレから注射器が出てきたこともあった。先日は薬物中毒者が、バイト先(マック臭)の駐車場付近から救急車で運ばれた。
さらには所持金のない泥酔客が、ビッグマックセットを買い求めに来たこともあった。もうなんかいろいろダメだ。I'm lovin' it とか言ってるからこんなことになるのだ。実際、全然ラビンじゃない。

読者の方々もよく認識していただきたい。これが、足立区なのである。

 

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寒空の下、恩賜上野動物園に行ってきた。

動物園で感じたことは、動物たちの自由さ。
こちらにケツを向けている動物たちの多さには、本当に驚いた。サービス精神のカケラも見られなかった。

動物園からの帰り道、彼女としりとり王ごっこをやった。
お題は「切ない言葉」で、彼女の一発目の言葉には度肝を抜かれた。何の言葉だったかは失念したが、僕は「た」で終わる言葉を言った。

「た? じゃあ、"田んぼ"。あ、違う、"田んぼ田んぼしてる"だ」

おもらし警報は、間違いなく発令された。この子も自由だ。

 

#065 弱者に厳しい世の中

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近所のディスカウントストアでフリーラックを買ってきた。部屋の本棚から本(まんが)があふれ始めたので、それらを救済するためのモノである。

特筆すべきは、この高さ 177cm もあるフリーラックを徒歩で担いで持ち帰ったことにある。重さも推定 20kg はあるだろう。重さに関しては三田村調べなので、真偽のほどは微妙だ。
この大変に運びづらいフリーラックをそのまま、取っ手などつけずに徒歩で担いで持ち帰った。ディスカウントストアから自宅までの距離はおよそ 1km。ザ☆罰ゲームである。

自宅までの道程、フリーラックのラクな持ち方を試行錯誤したり、そういえば運転免許を持っていることを思い出したり、免許があるのにクルマがない切なさを噛みしめたり、道行く通行人のかわいそうなものを見る目に突き刺されたり、とにかくツラかった。
汗をかきながら自販機で冷たいコーヒーを買い、とあるマンション前のベンチでひと休みする。寒風が吹き始めた足立区。なのに汗をかき、冷たいコーヒーを飲む22歳の男。

しばらくフリーラックとともにベンチでたたずんでいたら、散歩中の犬が通りがかった。
そして目の前で排尿。この屈辱。

どうにか帰宅にこぎつけ、姉さんがいたので「徒歩でコレを担いできた」と報告した。
すると、「うわー、寒かったでしょ、いろんな意味で」との返答。「うん」としか言えなかった。

弱者に厳しい世の中である。今はウデが痛い。

 

バイト先(マック臭)で働いていると、買いなれない客のダメさ加減にイラ立つこともしばしばである。
いまだにバリューセットの概念を理解していない客、しかも理解していないのになぜか横暴な客、詳しい説明を聞かない客、すべてが僕らをイラ立たせる。

しかし、わが身を振り返る。
僕も初めてマクドナルドに行ったときは、とても緊張していたことを記憶している。バリューセットのシステムがよく解らなくて、友達に助けてもらいながら注文した。ドキドキしながら注文した。小学生のことである。
何とか注文を終え、ダブルチーズバーガーのセットを僕は友達とおいしく食べた。食事が終わり、トレイを片付ける。その際、緊張のあまり誤ってトレイごとゴミ箱に捨ててしまった。

友達「違うよ、トレイは捨てないよ!」
僕「解ってるけど、手が滑って...」
見知らぬ外国人客「トレイハ ココニ カサネルンデスヨ」

外国人にも突っ込まれた。トラウマになったことは、言うまでもない。

 

新年2日から、バイト先(マック臭)でパンとも肉ともつかないサムシングを売りさばいてきた。今年の初仕事である。

ここで皆さんにも、ともに考えていただきたい。
年始、家族がそろう。クチにするものは何か。たいがいの方は「おせち」と答えよう。「お雑煮」も間違いではない。

なに? 「ビッグマック」? 「チキンフィレオ」? それは間違いだろう。

ここまで語れば、言葉はもう多くは要らないだろう。
てめぇら、家でくだらない正月番組でも見ながらモチでも食ってればいいんだよ! そう思いながらも、真顔でパンとも肉ともつかないサムシングを売りさばく僕がいた。

今日はバイトの人たちが少ないわりに客数が多くて、ひとり当たりの仕事量がとても大きかったのだ。
解りやすくドラクエでいうと、ボス戦で仲間がふたりくらい死んでいてウインドウが赤い状態。脳内に流れる中ボス(ブオーンとか)とたたかうときの音楽。

ホント、新年2日からパンとも肉ともつかないサムシングを家族で欲する気が知れない。

 

#062 あのころの未来

テレビを観ていた。「みんなが歌えるカラオケトップ100祭」だか、そんな内容の番組だった。
その中で、SMAP の『夜空ノムコウ』が流れた。

あのころの未来に ぼくらは立っているのかなぁ
全てが思うほど うまくはいかないみたいだ

2005年1月1日、僕の周りには僕の父さんと母さんと、兄さんとその家族と、姉さんとその家族と、彼女がいた。
みんなでまるくなって、同じテーブルでごはんを食べていた。

僕が10年前に思い描いた10年後の未来とはぜんぜん違うけど、確かにすべてが思い通りにはならなかったけど、今日はこの上ない幸せだったと思う。
愛する人がたくさんいるっていう幸せなんて、僕は昔、求めてなかった。でも、いまは幸せだ。すごくすごく、楽しかった。
10年後の未来に、2015年に、また同じような幸せを、築けていけたらいいと思う。

そんな楽しい食卓で、母さんは「ヨーカドーでトイレに入ってどこを押したら水が流れるのか解らなかった」話を、嬉々とした表情で繰り広げた。食事中だっての。

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最後になりましたが、今年も三田村および『Tokyo Short Sight』を、よろしくお願いします。せいいっぱいよりちょっとチカラの抜けた文章を、書いていきたいと思います。

 

東京異常階段 について

■ 作者:
 文豪きどり
 松岡
 1982/05/29 -
 好きな食べ物は屋台の焼きそば
■ 概要:
 □ 異常階段:
 東京近郊に存在する たぐいまれな階段を紹介
 □ column - TokyoShortSight:
 東京に住むいち人間として近視眼的にモノを見て、そのことについて書いてます
■ メール:
 matsuoka@ijo-kaidan.net

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