2004年11月アーカイブ

#044 取り壊された我が家

以前僕は、大変に古い木造の家に住んでいた。そのため、大家の意向で僕が大学1年の時に自宅は取り壊され、マンションに引っ越すことになった。

重機によって取り壊される、僕の愛した自宅。そこまで思い入れがあったかというと正直微妙なところだが、やはり重機で取り壊されるさまには心苦しいものがあった。
台所が取り壊され、僕の部屋のあたりも取り壊され、やがてトイレが取り壊され、もうどこが何の部屋だったのか解らなくなるほど、自宅はグチャグチャに壊された。もう、何が何だか判別できなくなっていた。それは悲しい光景だった。

しかし、どういうワケか自宅の便器が撤去されずにしばらく廃材の上に載っていた。それだけがハッキリ解った。

グチャグチャの廃材の上に、こうこうと輝く便器。帰宅中の小学生もユビをさして笑う。
自宅を取り壊した業者の意図が解らない。なんでそんな辱めを、一家で受けなければならないのだ。「ああ、あの便器に座って用を足したなぁ」とか、センチメンタルな気持ちになると思ったら大間違いだ。心には疑問符しか生まれなかった。

建築物を取り壊している光景を目にすると自宅の取り壊しを思い出し、すかさず便器が廃材の上に載っているかと凝視するが、もちろん答えは No である。ホントにあのときの業者の意図が見えない。

 

#043 無政府・無秩序

姉と、今年の紅白歌合戦について話していたときのこと。

「あ...もう紅白歌合戦の出演者が発表されたんだ」と、中学生の頃のような「今年は誰が出るのッ!?」的な盛り上がりを、僕はもう持ち合わせてはいなかった。
「オッサンになったのかなぁ」と僕は言い、年齢を重ねるにつれそういうのがどうでも良くなっていることを嘆いた。姉も「オッサンだね」と断言して、さらに「マツケンサンバくらいしか興味ないよね」と続けた。
それはどうかと思いつつも何となく同意した直後、姪(春から幼稚園)が「"キョウミ"ってなあに?」と聞いてきた。

姉はすかさず「キョウミって、マツケンサンバのことだよ」と言い放った。いいのか。

僕は姉に「それはちょっと...」と暗に発言の撤回を求めたが、姉は「我が家のモットーは"テキトウ"だから」と意に介していない様子だった。
僕が思うに、姉の発言は「適当」の概念を超えた、ちょっとした虐待である。ココにも見た、アナーキー・イン・ジ・足立区。

 

#042 SoNoBa-ShiNoGi

「ムチャ言うな!」と言われたい。

突飛なことを思いついて話し、場にいる人間に「ムチャ言うな!」。
あるいは、「オレひとりで、アイツを助けに行く!」と宣言して「ムチャ言うな!」。
いずれもポジティブなポテンシャルを秘めた「ムチャ言うな!」である。やがて「ムチャ言うな!」と言われた僕は、その「ムチャ」を可能にする。
困難を克服したことを目の当たりにした彼らは、「さすがはみたむらだぜ...」と言い、予定調和のごとく東の空に朝日が昇るのである。もう「ムチャ言うな!」とは言わせない。

結局のところ、僕は「ムチャ言うな!」と言われたいのか、言わせないのか、解らなくなった。

要は、このところ更新してもアンテナに反映されないのはなんで? ということを言いたいのです。ついにweb上のシステムからもシカトされ始めました。

 

#041 心の汗

連続して電車ネタなので申し訳ないとは思うが、それでも事実として僕は都営地下鉄大江戸線に乗った。

都営大江戸線は、地下のかなり深いところを走っている。駅入口から階段を下りていくと何度も踊り場を経なければならず、「アレ、コレってドラクエでいう無限ループ? リレミト覚えてねーよ」と思い始めたころにようやく改札口を見出す。
地下の深いところを走っているので圧迫感が強烈である上、大江戸線の車体はかなり小さくて車内の天井は低い。これにより圧迫感がとてつもないことになってる。さらにはこの路線は一切地上区間がなく、冗談抜きで息苦しくなる。

というワケで僕は、赤羽橋駅から大江戸線に乗車した5秒後、吐しゃ物が食道を駆け上がる感覚に見舞われたのである。駆け上がる吐しゃ物を寸でのところで押さえ、心の汗こと涙を目にためた。

さて、背の高い人間にはみな憧れるだろう。僕も身長は 167cm と決して高くないので、背の高い人間には憧れた。無責任に「いいなあ」と言ったりもした。
しかし背の高い彼らにとっては、すべての地下鉄車両が都営大江戸線なのではないか。きっとあらゆる地下鉄に乗るたびに、「天井低いな」と感じているハズだ。
だとすると、彼らは地下鉄に乗っているときはいつでも、吐しゃ物が食道を駆け上がっているのではないか。

そう考えると、背が高い人間は大変であると思う。地下鉄に乗るたび、心の汗をかく。

 

千葉(千葉県)と三鷹(東京都)を結ぶJR総武線に乗っていたときのこと。僕は、千葉方面から東京方面に向けて乗っていた。

市川から僕は乗り、小岩、新小岩、平井と、都心に近づくにつれ、乗客は増えていった。
やがて電車は両国に滑り込み、けったいな女子高生ふたり組みが乗ってきた。うるさい。なんか「コレから帰るのかったりぃモジャ~」とか言っていた。
電車は次の駅、浅草橋に着いた。それを受けた女子高生ふたり組みは、「つーか逆方向じゃないコレ?」と言い出した。帰宅を示唆していた彼女らが都心方向に向かっているのはおかしいなと、僕も思っていた。

女子高生ふたり組みは浅草橋で降りていった。
「コイツらなんで? アタマおかしくない?」と、乗客に罵声を浴びせつつ。

強烈な逆ギレを目の当たりにした僕は、ムカつくというよりちょっとした感動を覚えた。

 

『RPGツクール2』という、スーパーファミコンのソフトがある。自分でRPG(ドラクエみたいなの)をつくれるソフトである。
僕はゲーム作家になる夢が過去にあったので、そのゲームを中学当時に購入し、いろいろつくっては遊んでいた。寝食を忘れて没頭していた。

ふと、その自分でつくったゲームがやりたくなり、自宅の奥から引っ張り出して、プレイしていた。さすがに中学当時につくったモノなので、内容がアレだ。ヘンに家族愛とか語っているのが恥ずかしい。
その家族愛を語ったゲームをつくった記憶はあったのだが、カートリッジに刺さっていたメモリーパックに、つくった記憶のない『シュニンニンヂン』というタイトルのゲームが記録されていた。こ、コレは...! 以下内容。

主人公は"シュニン(*1)"。シュニンのグラフィックは半裸。シュニンの家のタンスには、"ところてん(*2)"と"ところてんDX(*3)"が入っていた。
家の外を歩いているバニーガールに話しかけると、「ドラえもんの みょうじは "ドラ"よね~?」(はい/いいえ)とか話しかけられる。どう答えてもゴールドを盗られる。
街の人は"モリマン(*4)"におびえている。モンスターにも"モリマンのペット"などがおり、その影響力が大きい。街の人が「モリマンに あった。 おおきく なってた。」とか話していた。
また、街の人が「みなみの たいりくには せかいの エンターテイナーが いるよ」などと話していたが、南の大陸が製作されていなかったので、エンターテイナーには会えなかった。
街の犬に話しかけると、「ココは パラダイスッ! ヒガシイコウ(*5) だーゼ~! H! I! G! A! S! H! I! I! K! O! U! だーゼ~!」と答えた。

なんというか、中学当時のセンスに脱帽。22歳になって老化した脳では、もうあのときのみずみずしい感性を表現することは出来ないだろう。
しかし、また久々にRPGをつくりたくなったので、社会人になる前に学生時代の集大成として、このゲームの完全版をつくりたいと思う。恐らく『RPGツクール2000 VALUE!』を購入してつくると思うので、完成した暁にはこのサイトで公開(後悔)して、読者の皆さんにもプレイしていただきたく思う。そのときはぜひ。ホントに!

(*1) 中学当時、"主任"というあだ名の友人がいた。
あだ名の由来は、動くときによく「シュッ」という効果音をつけることから、シュ人(にん)→主任。
(*2) 世界地図だった。一度使う壊れた。
(*3) 世界地図だった。何度でも使えるところが"DX"であった。
(*4) 北海道発のお笑いゲイニン。こちらに詳しい。
(*5) 東京都足立区東伊興。"主任"のリアル居住地。地図

 

さて、各方面に旋風を巻き起こしたアイクのCMだが、僕がこのサイトで取り上げた直後に、当たり障りのないCMに刷新された。なんだ、単なる偶然と思いたいが。
新しいCMは、プロミスやアコムなどのような女性社員がホゲホゲ言うタイプの、いわゆる消費者金融のCMテンプレートにのっとったものである。新しいCMを目にした読者も多いだろう。
同時に、アイクのオフィシャルサイトのトップからも、あのめがねサラリーマンが消えた。今では女子社員が、プロモーションスマイルで何かをささやきかけている。恐らく「返済期日が過ぎました」だろう。

こうして、僕の願いは叶った。
新しいCMは当たり障りのないものなので、まったくカンに障ることはない。他の消費者金融のCMを踏襲したステレオタイプさがやや煙たいが、以前のCMよりかは好感が持てる。そうそう、こうすればヨカッタのだよ。

だが、何かまだ煮え切らない。この気持ち、ガッテンしていただけますか。

 

#037 有名な方なの?

プリンタ複合機を買いに秋葉原に行ったときのこと。

マヌケ面を引っさげて多くの店を回りながら「オレってばアキバ系だなぁ」と思いつつ目的の商品を物色している最中、路上に人だかりが出来ているのを目撃した。その日は日曜日だったし、路上ライブが催されていたのだ。
人だかりに近づくにつれ、路上ライブを行っているのは女性だということが解った。カメラ小僧もいる。カメラ小僧のジャマになって刺されたりするのもイヤなので遠巻きに見ていたのだが、その遠い距離が災いしたのかその女性が誰なのかまったく解らない。だが、アイドル的な雰囲気だ。
やがてその女性が歌を歌い始めた。この曲、聴いたことがある。Do As Infinity かなんかの曲だった気がする。マジでか、マジで伴都美子か、と思い、歌っている女性とその上に設置してある横断幕に目をやった。

「優木 まおみ 路上ライブ」

どこまで近づいても、結局誰だか解らなかった。

なんというか、誰だか知らんが頑張ってください。僕はとりあえず応援します。

 

#036 おさかなTENGOKU

バイト先(マック臭)の仲間で、以前、カラオケに行った。

バイト仲間(マック臭)に『おさかな天国』を歌わせたところ、未曾有の惨事に発展した。「♪さかなさかなさかなー」の部分の音程がほぼ一定で、それに続く部分も「何これハモリ?」という疑念を禁じえないほどのアレだったのである。
そしてその場に居合わせた彼女(負けじと奇才)がファインプレーを繰り出し、ケータイの録音機能を用いてその惨事を克明に記録したのであった。そういう瞬間に居合わせたときの彼女は、本当に機転が効く。
その後、何度かその惨事を彼女のケータイから呼び起こしては反芻し、黙祷を捧げた。悲しいが、その『おさかな天国』は、本当の意味での天国なのだ。天国というか地獄というか彼岸というか...。

ところが、せっかく記録された史料(死霊)としての惨事の模様は、ケータイの修理の際、本当に天国へ召された。
彼女がジョグダイヤルの不調を訴え、ドコモショップに修理に出したのだ。その際に機種が交換され、録音データなどのメモリは移されなかったようだ。大変に残念である。
そういえば、僕が機種交換した際に前機種で購入したアプリも、新機種には移行されなかった。僕がおカネを払って買ったのであるが。僕がおカネを払っ(略)

どうやらケータイに記憶されている情報というのは、電話帳以外は大したものではないらしい。だから電話帳以外のデータは、機種交換の際に移行してもらえないのだろう。
ケータイ会社は電子マネーをつけたり機能の強化に忙しいようだが、そんなことよりユーザの持っている情報を大事にしてくれた方が、ユーザはありがたく感じるのではないかと思う。せっかくキレイに撮れるカメラがついてるのに、それで撮ったキレイな画像が機種変更のおかげで前機種に置き去りになってしまうのは、ちょっと悲しい。

思いがけず文章の最後がマジメな感じになってしまったので、仕方ない、「うんこ」とでも書いておくか。うんこ(亀)。

 

小学校時代の友人であるサカイ君(仮名)の家にあるセロハンテープ台には、マジックで大きく「みなさんお元気~?」と書かれてあった。

サカイ君(仮名)が僕の笑いの源泉のひとつを創出した人間であることには、読者の誰もがうなずくところであると思うが、「みなさんお元気~?」はその中でもかなりのウエイトを占める。
なんというか、本当に意味が解らない。シュール。「シュール」って言えば面白いと思っているゲイニン以上にシュールである。
しかし、どことなく面白い。当時は確か小学校3年生くらいではあったが、そのセロハンテープ台の面白さを咀嚼していた。サカイ君(仮名)の家人はそれを当然のように使っていた。その光景がまた面白く、今でも脳裏に焼きついている。

僕も負けじと『うたはともだち』(音楽の教本)の裏表紙にマジックで大きく「」と書いてみたが、先鋭的すぎたのかサカイ君(仮名)をはじめとする友人たちには受け容れてもらえなかった。

それ以来、潜在的に「様」という漢字を避ける人生を送っている。「様」という漢字に対するトラウマである。
つまり、僕の場合「ヨン様」ではなく「ヨンさま」だ。

 

#034 3歳児

バイト(マック臭)をしていると、東京都足立区という地域柄(*1)、アレな客によく遭遇する。

マックグランという商品がある。残念なことに、ごく一部の足立区民は、この商品名「マックグラン」をうまく発言できないのである。
「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ」と我々はオーダーを促し、客はこのマックグランをセットで欲している。その旨を、客は我々に伝える。

「コレください、マックグランセット」。

マクドナルドでは現在、グラタンの販売はしていない。また、体言止めなのが癇に障る。

なんという識字率の低さ、なんという教育レベルの低さ。パンとも肉ともつかないものを指差し、どうして「グラタン」と発言できるのか。3歳児か。
仮に日本が独裁国家となり、人種隔離政策などが施行されたとする。その場合、一部住民のこうした横暴によって真っ先に我々足立区民の人権は剥奪されるのであろうが、仕方のないことである。僕を含む足立区民は収容所に押し込められ、全裸にされ、猛犬をけしかけられるのだ。
そういった、あらぬ妄想をせざるを得ないほど、僕の働くバイト先(マック臭)はアレな客に満ち満ちているのである。やれ「マックグラン」だ、やれ「フィフィッシュ」だ、やれ「単品で、ダブルチーズバーガーセット」だ。そんな矢継ぎ早にボケられても突っ込めないっつーの。

まもなくグラタンコロッケバーガーことグラコロの販売がスタートするが、この足立区で、マックグランとグラタンコロッケバーガーとを混同する客が現われてしまうことが懸念される。

(*1) スラム街。

 

バイト先(マック臭)から帰宅したので、この臭きカラダを禊(みそぎ)しようと全裸になり、お湯の蛇口をひねった。

しかし出るのは冷水ばかり。たった今のこと。

以前もこういうことがあった。フロに入ろうとしたらお湯が出なかったのである。
あの時はガスの元栓のところがどうにかなっていて、ガスが供給されていなかったのだ。ガスが通らなければお湯も出ない。どうにかなっているガスの元栓のところが格納されている箇所にはトビラがあり、そのカギを管理しているのは大家だった。大家に事情を話してカギを受け取り、どうにかなっている元栓を何とかした。そうしたら無事にお湯も出た。
恐らく今回も、ガスの元栓のところがどうにかなっているのであろう。今夜は一晩休み、夜が明けたら大家のところに走って、ガスの元栓のところのトビラを開けるカギを手に入れてこようと思う。そしてどうにかなっているであろう元栓を、何とかするのである。

なんというか、ちょっとした RPG きどり。だがカラダから漂うのはマック臭。

 

032a.jpg

以前から欲しかったプリンタ複合機を買った。PIXUS MP370 だ。一世代前の機種なので、思いの外安かった。
これで僕もヂル先生利根川君のように、自作のマンガや詩集(死臭)などを公開出来る。
喜び勇んでデジカメに入っていた画像を印刷したり、ムダにコピーをとってみたり。うわー、スゴイ。複合機ってベンリだなぁ。ひとしきり機能を試すのだ。

しかし、やがて訪れるむなしい気持ち。男性諸君に対して解りやすく言えば、自慰行為(性行為)直後に近いこの気持ち。
確かに僕は欲しくて買った。買って満足した。でもなんだろう、この「別に買わなくても良かったんじゃないか」的な、後悔に近い気持ちは。

実はW21Sに機種変更したときも、直後に「別に今までのでも良かったんじゃないか」とか思っていたのだ。だが、今日の大学の帰りに「機種変更してヨカッタなぁ」と漠然と思ったので、きっとそのうちこの複合機に対しても活用するうちに「買ってヨカッタなぁ」と感じるだろう。そのときを待ちたい。
というワケで、僕の描く伝説のマンガ「がんばれ! ムラヤくん(高校時代に連載終了)」を楽しみにしていただきたい。えっ!? 楽しみじゃないって? もぅ、そんなことは言いっこナシだゾ☆

久しぶりに更新したというのにこんな内容。

 

#031 トイレット最高説

彼女の通う女子大の大学祭に行ってきた。何でも、ファッションショー的な催しをやるらしい。
女子大という、僕のようなみそっかすカウボーイとは対極に在るカテゴリーに、気持ちは浮つく。こんにちは、ハウメニーお花たち。

だが駅から大学までの間の道で、またしても、またしても、腹痛に見舞われた。おいおいカウボーイ、お花たちのお目にかかる前に道端でやっちまうワケにはいかないだろう。

女子大に侵入(チン入)し、浮ついた気分を払拭した、かなりしっかりした足取りで目指したのは、トイレットである。女子大に来て、まずすることは生理現象としての排便。
しかし、女子大だけあって男子トイレの割合が低いのか、男子トイレが見つからない。「あった」と思ったら、スカートをはいた女子トイレマークである。そこはトイレサイドも僕サイドも、相互に求め合ってはいない場所だ。
やがてどうにかこうにか男子トイレを探り当て、わき目も振らずに個人ブースに飛び込み、自分の時間を楽しんだ。響き渡る各種のサウンド。僕の生きる道。

5分が経った。そこには、すがすがしさを感じる僕がいた。女子大の校舎を吹き抜ける風は、本当に爽やかだ。
ハウメニーお花たちよりもっと基本的な設備が、僕を癒してくれたのである。マジで、トイレット、最高。

 

大学で流通産業の授業を受けていた。

その授業は(その授業も)ひとりで受けているので、基本的には退屈である。
何より、教授におよそ教え授ける気がないという、矛盾強まった授業である。その教授は、黒板に書く字はグズグズであるし、声が小さいのに「マイクを使う」というソリューションも持ち合わせていない。それゆえ、僕もスキを見ては先日購入したW21Sでドラクエに興じていた。
ようやくガライの町に勇者が到達したのを受け、僕はカオを上げ黒板を見た。黒板に書かれてある内容にびっくりした。

「人間性の実現」のすぐ下に「辞世の句」。

しばし話を聞いていなかったうちに、授業内容に劇的な変化が訪れていたようだ。
「辞世の句」とは、武士とかがいのちを絶つ前に読む短歌とかじゃないか。この教授はそれが「人間性の実現」だと学生に教え授けようとしているのか。死することで己を実現するとは、極めてネガティブ。

そんな内容の講義を行うこの授業の講義名は、「流通産業論」。大学選び、しくじった。

 

#029 自己を省みる

この休み、友人の大学の学園祭に行ってきた。

午前中は某巨大大学の芸術学部の学園祭におジャマした。
さすがに「芸術学部」だけあって、展示や露店の飾りつけひとつとってもセンスがいい。きっと、小学校時代に図工が得意だった生徒たちのみばかりなのだろう。
友人は写真を展示していたが、やはり常人にはマネできないレベルの美しさを披露していた。小笠原の空と海の青さが、僕の心を打った。

午後には某皇室御用達の大学の学園祭に向かった。
学内に森があり、そこには厩舎や池もある。都内とは思えない環境である。焼きそばをパックに詰めすぎてたくさんそばを地面に落としている学生も垣間見れたが、その痛さを充分にフォローできる学内の環境は、「あ、大学選び失敗したな」と僕を後悔させるにも充分であった。
友人は陶芸部で陶芸を披露していたが、正直「池袋からほど近い大学内に馬がいる」ということの方がインパクトが強く、申し訳ないがどーでもよかった。だって馬とかデカいんだもん。思わず語調もアレした。

翻って僕の通う大学である。マジ、うんこ(亀)。

 

朝方ワイドショー的な番組を観ていたら、紙幣が刷新されたことについての特集が組まれていた。新紙幣導入当日の11月1日、街で新紙幣を実際に使用してみて街の人の反応を見る、というものだった。

小さなコドモは「見せて見せて」と物珍しそうに樋口一葉の5,000円札をまじまじと見て、店員がすべて韓国籍の商店ではレジ係が不審がって店長を呼んでいた。ディレクターの狙い通りである。
こんな特集が組まれる日本、かたや災害に見舞われている方もいる。だが、あえて「平和」だと思いたい。日本の底辺は、どことなく抜けている人たちだらけだ。そんな国家でも、GDPは世界2位である。
しかし新紙幣を商店街で使ったところ、一挙に黒山の人だかりが出来始めるシーンについては、ちょっとどうか思った。

貨幣を珍しがる商人たち。藤子・F・不二雄先生の描くマイナーなマンガのようなパラドックス。

 

#027 彼女はいまだ現役です

彼女(負けじと奇才)が僕の自宅でホゲホゲ言いながら眠り始めた。
眠り始めるなら彼女の自宅で眠った方がいいし、そのままマジねんねに突入するならコンタクトを外した方がいいと思い、僕は彼女を揺り起こした。この奇才は起こしてもなかなか起きないので、注意と根気が必要だ。

3億回は「起きれ」と言い、カラダを揺すっただろうか。彼女はやっと「むにゃ~」と昭和中期のマンガのような声を出しつつ起きた。
僕は「ホラ、時間もアレだしそろそろ帰ったほうがいいよ。もしこのまま寝るんだったらコンタクト外した方がいいよ」と、彼女に二者択一の質問を投げかけた。
その二者択一の質問に対し、彼女はこう答えた。

「じゃがいも」

伝説ネタ をありがとう。

 

僕の通っている大学の学園祭にカンニングなどのゲイニンがやってくるので、観に行ってきた。

朝から僕は体調が悪く、大学の最寄り駅で座り込むなどの最悪のコンディションの中、やっと僕らは大学にたどり着いた。
しかし学園祭実行委員の段取りが悪いのか何なのか、そのお笑いライブのステージを大して広くない教室に設定していたため、教室に入りきらない観客が長蛇の列を作り始め、学内は大混乱。混乱しすぎて僕の体調も徐々に回復し始める始末。

長蛇の列に辟易した僕らがお笑いライブ会場から少し離れたところでウダウダしていたら、学生に溶け込むカタチでカンニングのおふたりが控え室へと消えるさまを目撃。なんというか、ゲイニンのオーラは微塵も感じさせなかった。
カンニングのおふたりは、同窓会の行われている7号館(ワリと新しい建物)へと入っていった。恐らくは7号館の中に控え室があるのだろう。その様子。

実行委員「こちらへどうぞ。同窓会も行われています」
カンニングのおふたり「同窓会!?」
カンニングのどちらか「あ、キレイな建物ですね」
(7号館の中へ)

ゲイニンのオーラを微塵も感じさせないというコトバの意味、お解りいただけるだろうか。
竹山氏のめがねはプライベートなのにテレビと同じモノだったし、中島氏は総菜屋で副店長をやっていそうな感じの人だった。

結局僕らはその後、お笑いライブには目もくれずホットドックを食べて帰宅した。4年生である僕の大学祭は、こうして幕を閉じた。

 

東京異常階段 について

■ 作者:
 文豪きどり
 松岡
 1982/05/29 -
 好きな食べ物は屋台の焼きそば
■ 概要:
 □ 異常階段:
 東京近郊に存在する たぐいまれな階段を紹介
 □ column - TokyoShortSight:
 東京に住むいち人間として近視眼的にモノを見て、そのことについて書いてます
■ メール:
 matsuoka@ijo-kaidan.net

    follow me on Twitter

    アーカイブ

    掲示板

    ■ 感想など何かしらお願いします。